ながれと形6〜私が私になること

●こうして変化する私を受け入れることは、別の視点から見ると私が私になるということでもある。私はいま、今ここで与えられる想いや気持ち、感じに目を向け、できるだけ気づくように努力し、受けいれ、必要ならば言葉にし、それに従って行動し、人や世界にかかわっていくことを大切にしている。

 

●ところでどのような時にどのような想いや気持ち、感じが起きてくるのか、私たちは一人ひとり違っている。新しい出来事や人と出会う時、私は少し怖じ気づくが、それを喜びと思える人もいる。同じ時、同じ人に出会っても、私には私の、あなたにはあなたの想いや気持ち、感じが起きてくる。

 

●そしてこのことが、私があなたとは違う私であることの証である。何かをなし、何かになるということは、「私である」ことを保証してくれない。それは他の誰かでもなし得るし、なりうるからである。今ここで与えられたものを大切にし、それに従って生きる時、初めて私は他の誰でもない私でありうる。

 

●同時に今ここで与えられたものを大切にし、それに従って生きる時、私は「新たな私」になることができる。私は長い間、他の人に対し否定的な感じや想いを抱いた時、それを伝えることを恐れてきた。相手を傷つけ、葛藤が起こることを恐れる私がいたのである。

 

●しかしそれが豊かな人とのかかわりを阻害していることに気づいた時、私には今ここで起きてきた自分の気持ちを伝えたいという強い想いが湧いてきた。そしてその想いに従った時、その人との間に深い信頼関係が生まれてきた。私は否定的なことを伝えるのを恐れる私を超えて「新たな私」になったのである。

 

●「ながれと形」について考える中で、今の私にとって大切なことは、私が私である、私が私になることであると感じている。それは私の身を流れる気持ちや想い、感じなどの「今ここの実在の流れ」がより良く流れるような変化を受け入れることである。

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