「出会い」の教育学的な意味

いまボルノウの「人間学的にみた教育学」を読んでいます。CommentsAdd Star

この中で彼は実存主義哲学が教育学に与えた影響として「出会い」の概念を挙げています。これはまさに「いまここ」の瞬間に他と出会うことで自分の生の意味が根本的に変わる実存体験のことを指しています。


また彼は教育が教養を知識として教えるだけでなく、この出会いによって非連続的成長をもたらすことを意図することが重要であると言っています。


私はラボラトリーでよく言われるこの出会い(エンカウンター)の概念がこうした哲学的基礎を持っていることを再確認できた感じを持ちましたし、同時に教育学がこうした方向にきちんと目を向けていたことを嬉しく感じました。


しかし今の学校教育でこの出会いが意識されることはほとんどないかもしれないなと思いますし、それだけにどこかでそれが社会的に提供されることが重要になるように感じています。

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